蛙の身代わりに嫁いだ娘と大蛇
どんな伝承か
河内町に伝わる昔話。ある男が、大蛇が大きな牛蛙をまさに呑もうとしている場に行き合わせた。蛙が不憫になった男は、見逃してくれるなら娘を嫁に差し出そうと蛇へ持ちかける。すると蛇は口にしかけた蛙を放し、どこへともなく去った。ほどなく男の家に立派な若者が出入りするようになり、娘と親しくなって、そのまま嫁入りが決まる。嫁がせた翌日の暮れ四つごろ、男が若者の後をつけていくと、大きな松の朽ちた洞の中で娘が眠っていた。蛇が約束どおり娘を連れ帰ったのだと知れたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史)
『河内町史 民俗編――昔話・伝説』は、河内町の町史の民俗編のうち、子守歌と昔話・伝説を収めた部分である。伝承者の名を添えた子守歌二編と、昔話と伝説の違いを述べた前置きに続き、継子譚・異類婚姻譚・和尚と小僧・愚か婿など全国に分布する型の昔話と、岩戸の観音、金峰山と飯田山、小野小町、弘法大師にまつわる土地の伝説を、第一話から第三十八話まで番号を振って並べる。多くの話には話型の名や類話の広がりを短く添える。