六十六か村の総鎮守松尾神社
どんな伝承か
犬伏村の松尾山に鎮まる松尾神社は、同じ郷六十六か村の総鎮守とされる。山の形は上野国の妙義山によく似ており、南から二つ目の峰の東方に三間四方の社頭があってこれを本社とする。昔、飛騨の名工が造ったものだといい、女人の登山を禁じている。山には五葉の松が多い。はるか東の山腹には船道、一名黒岩という所があり、上古この神が船に乗って山へ臨んだ跡だという。刈羽郡の黒姫山の頂にある船窪も、その船をつないだ跡と言い伝える。別当は真言宗の深蔵寺で犬伏村にある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第3巻』は、山形・福島・新潟の三県に伝わる伝説を集めた叢書『日本伝説大系』の一巻である。湖水の干拓、鮭の大助、八百比丘尼、弥三郎婆、安達ヶ原の鬼婆、産女、雪女房、河童などの話のほか、松・杉・石・池・清水・温泉・長者にまつわる伝説を、口承資料を主に採っている。全体は「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」に分かれ、各項目は例話と伝承地を掲げ、〔類話〕〔文献〕〔参考〕で近世以後の史料や県外の類例を補う。