金光寺に伝わる頼光らの願文
どんな伝承か
当社の権現は住吉大明神が姿を変えて現れたもので、国家を鎮め怨敵を降す霊神であると説き起こす願文である。明神が化現した昔には神功皇后を助けて三韓の夷賊を征し、今は臣の父である源満仲に命じて九頭の毒蛇を誅したと述べ、百三十の鎮護の約束にたがわず朝廷の敵を退けたまえと祈願する。神徳を四海に施し王法を万代に伝えたまえと結び、末尾には碓井貞光・坂田金時・卜部季武・渡辺綱・藤原保昌・源頼光の名が連ねられ、長徳二年十月の日付が記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。