帝を誘惑した金毛九尾の狐と殺生石
どんな伝承か
金毛九尾の狐は、日本でも中国でも古くから恐れられてきた妖狐で、三、四千年前に生まれ、古代中国では夏・殷・周の三つの時代にわたって王に取り憑き、政を操って国を滅ぼそうとしたという。八百年前には日本へ渡り、絶世の美女に化けて帝を惑わし、またも国を傾けようとした。この話は古書『玉藻譚』に載り、弓で射殺された九尾の狐は毒を吐き出す殺生石に変わったとされる。その石は今も栃木県の那須にあり、硫黄の臭いを噴き出している。中国や日本では、尾がいくつにも裂けた動物霊は年を経て恐ろしい霊能を備えたものだといわれる。
原典より
これらの話は「玉藻譚」という古い書物に出ているが、その九尾の妖狐は弓で射殺された時、「殺生石」という毒を吹き出す石になったといわれている。—— 漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう)
『漂う霊があなたのまわりにいる』は、『うしろの百太郎』などのオカルト作品を描いたつのだじろうが、心霊現象を一般向けに解説した本である。自宅の火事など著者自身の不思議体験に始まり、守護霊・生霊・幽体離脱・念力・憑依霊・ポルターガイスト・除霊・交霊・輪廻転生などを、体験談と内外の事例を交えて説く。十二のLECTUREの間に「CLOSE UP」とコラムを挟んで恐山や狗神伝説、霊感の訓練法にも触れ、エピローグで霊との付き合い方を述べる。