実在したお岩と田宮家の変死
どんな伝承か
お岩こと田宮岩は、寛永十年二月二十二日に没し戒名も残る実在の女性だという。四谷左門町の御先手組同心・田宮又左衛門の娘で、疱瘡で顔が醜くなっていた。父の死後、金目当ての浪人伊左衛門と夫婦になったが、伊左衛門は上役の伊東喜平衛から、身ごもった妾お花を引き取れば離縁させてやると持ちかけられて乗り、何も知らないお岩を奉公に出した。夫の再婚を知ったお岩は錯乱して行方知れずになる。のちに七月十八日の晩、夕涼みをする伊左衛門一家の縁側にお岩らしき女が現れ、夫の名を三度呼んで消えた。それを境に末娘、次男、長男、お花が相次いで死に、伊左衛門も屋根から落ちた傷を鼠に齧られて息絶え、変死者は十八人に及んだと伝わる。
原典より
その後もお岩さまにまつわる人の怪死は続き、十八人もの人が変死したのです。—— 漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
漂う霊があなたのまわりにいる(つのだじろう)
『漂う霊があなたのまわりにいる』は、『うしろの百太郎』などのオカルト作品を描いたつのだじろうが、心霊現象を一般向けに解説した本である。自宅の火事など著者自身の不思議体験に始まり、守護霊・生霊・幽体離脱・念力・憑依霊・ポルターガイスト・除霊・交霊・輪廻転生などを、体験談と内外の事例を交えて説く。十二のLECTUREの間に「CLOSE UP」とコラムを挟んで恐山や狗神伝説、霊感の訓練法にも触れ、エピローグで霊との付き合い方を述べる。