福来の高野山修行
どんな伝承か
心霊研究のために東京帝国大学を追われるように辞めた福来友吉は、大正八年、高野山の宝城院で修行したり、四国を巡る旅に出たりした。超常現象の起こる原因を、宗教哲学に求め始めたのである。その後、大阪の宣真女学校の校長を経て、大正十五年に高野山大学の教授となり、理論を体系立てるため真言密教の教えを学んだ。たどり着いた結論は、宇宙には念と物質があり、両者が結びつくことで生命が生まれ、念写などの超常現象もこの念によって引き起こされるというものだった。
原典より
大正八年、追われるようにして東大を辞めた福来友吉は、高野山の宝城院で修行したり、四国遍歴の旅に出た。—— 心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年))
『心霊と神秘世界』は、文学博士福来友吉が著し、昭和七年に人文書院から発行された心霊研究と仏教思想の書である。御船千鶴子・長尾夫人・三田光一らの透視と念写をはじめ、霊の幻化、念動、物質化など国内外の心霊現象を実験記録とともに論じ、後半では自我・神秘世界・霊と生命を真言密教や華厳の教えによって説く。全五編からなり、この本文は昭和五十七年に心交社が出した復刻版で、梅原正紀・井村宏次らの「解説研究編」を付している。