袖振稲荷6
どんな伝承か
関の女性が語る話。振袖を着た若い女が「子どもを抱いてくれ」とやって来たので抱いてやると、それは子どもではなく雉だった。その雉を食べてしまうと気分が悪くなり、夜になると「おとめを返してくれ」という声がした。それでジロベエという人が稲荷様に石を供えて、お守りしているという。話者は、これも袖振稲荷の話ではなかったかと語る。袖振稲荷は関と佐沼の境にある稲荷である。
原典より
若い女が子供おぶってくれって来たから、おぶせてくれって、抱いたら雑だったって話、あれも袖振稲荷じゃなかったっけか。—— 竜ケ崎市史民俗調査報告書2(長戸・大宮地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書2(長戸・大宮地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書2(長戸・大宮地区)――伝説・怪異』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書の一冊である。大塚・板橋・塗戸・半田・薄倉・大徳・宮渕・佐沼などの集落で昭和五十九年から六十年に聞き取った昔話と伝説・世間話を、話者の集落・性別・生年と採話の日付を添えて、語りの言葉のままに収める。伝説・世間話は「土地のはなし」として集落ごとにまとめ、狐に化かされた話、塚の火の玉、沼の大蛇などを並べ、昔話には話型の番号を付す。