沼の主の弁才天
どんな伝承か
松江町の弁天社に祀られている弁才天は、大川図書の作と伝えられる。この弁天様は、もとは主沼という沼の主だったという。昔このあたりは大小の沼が点在する沼沢地で、主沼はその中でも大きかったことから、大伏沼の名でも呼ばれた。沼の主である弁天様はときおり白蛇に姿を変えて沼を守り、村人が魚を捕るなどして沼を荒らしたり汚したりすると、その白蛇が現れたという。白蛇を目にした者は必ず早死にするといって恐れられ、村人は決して蛇を殺さなかったので、この村は昔から蛇が多いと言われてきた。
原典より
そして、その白蛇を見た者は必ず早死するというので恐れられていた。—— 草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史)
『草加市史 民俗編――伝説』は、草加市史民俗編のうち「二 伝説」の章である。地名起源・塚・神々・地蔵・薬師・観音・その他の神仏・旅の僧・動物と妖怪の九節で、柿木や青柳の地名の由来、毛長神社の御神体、疣地蔵や火あぶり地蔵、雨乞いの龍、むじな大尽などを、『新編武蔵風土記稿』や縁起碑、土地の伝えによって記す。第十節「世間話」は狐・むじな・狸・雷獣の聞き書きを集め、話ごとに町名と話者の頭文字・生年を添える。