長刀谷の岩に残る福原長者の蹄跡
どんな伝承か
護川の矢護川に住んだ福原長者は、おびただしい数の馬を持っていた。あるとき家の者に牛馬の数を尋ね、三百以上あると答えられても多いとは思わず、千にはまだ遠い、もっと殖やせと言ったと伝わる。長者は村の長刀谷という谷川で馬の足を洗い、この先も牛馬がいよいよ増えるなら、いま立てた馬の足跡に奇特があるだろうと独りごちて去った。すると岩の上に馬の蹄の形が残り、今日まで消えないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。