池底の鐘が見える名なしの木
どんな伝承か
三条市飯田の三千坊は、かつて大伽藍が建っていたと伝わる場所である。寺が焼け落ちたとき、大きな釣鐘は池へ沈んで二度と姿を見せなかった。ただし池のほとりに立つ名のない木にのぼれば、水底の鐘がはっきり見えたという。この木に斧を入れると「三千坊へ行かろう」と泣き声をあげ、夜も眠れなくなるといい、切り口からは赤い血が流れるとも語られている。
原典より
寺が焼かれた時、大きな釣鐘は池の中に沈んでしまった。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。