日を射て滅んだ荒阪長者
どんな伝承か
荒阪峠の北の平地に荒阪長者が住んでいたという。日々金を借りに来る者が多く、その煩わしさに堪えかねた長者の子が、日を射ればこれを免れられると考え、ある朝、日に向かって矢を放った。すると、たちまちその家は滅んだと伝わる。峠には荒阪池があり、水が白く濁っているのは、長者が絶えず米を洗ったためだという。また長者が米を磨いだ水は流れて白水の池になり、夜になると涸れ、翌朝にはまた白い水が満ちていた。その水が今も涸れずにいるのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。