産所の子安石と安産の習わし
どんな伝承か
有馬神社の前に産所と呼ばれる場所があり、そこに高さ二尺ほどの自然石が据わっている。土地ではこれを子安石という。この里の女は産で苦しんだためしがないと伝え、産み月が近づくと自分から二の鳥居の前まで歩いていって、石に向かって声をあげたという。生まれれば竹の篦で臍の緒を切り、社前を流れる川で身を清め、菰敷坂で身支度を整えてから家へ帰る、そういう習わしであったと『有馬郡誌』は記している。
原典より
同村有馬神社の前に産所といふ處がある。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。