書状を運んだ白犬と犬訴権現
どんな伝承か
常陸の浄印寺に伝わる犬塚の由来。昔、この寺の住僧が那須で起きた出来事を鎌倉へ知らせようとして、飼っていた白い犬に書状を託して送り出した。犬は一昼夜のうちに役目を果たして戻ってきたが、高岡と呼ばれる土地で力尽き、そのまま死んだという。住僧は犬を寺の境内に葬り、犬訴権現と名づけて祀った。祭礼は毎年六月十五日に営まれると『常陸国志』は伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。