癌で逝った親友血脇啓寿の言葉
どんな伝承か
著者は恐山で、亡くなった親友の血脇啓寿を招んでもらった。イタコはまず、背が高く痩せて外国人のような眼鏡の男、長患いでやつれていると言い当てた。実際そのとおりだった。澄んだ声の唱えごとのあと降りてきた血脇は、これまで誰も招んでくれなかったと喜びを述べ、自分の余命を延ばそうと著者が動いたことに礼を言った。癌と知らされた著者は、外国人を含む数人の能力者に延命を頼み、彼は一時、医者が驚くほど持ち直したのだった。十八、九年来の間柄だけに人には言えぬ悩みにも話は及び、最後に八月・十二月・三月を用心せよと告げた。その年の十二月、著者は原因の分からない熱で数日寝込んだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の謎-新版タナトロギー入門(中岡俊哉・1990年(平成2年))
『霊魂の謎-新版タナトロギー入門』は、昭和四十八年に新書版で出た『タナトロギー入門』を、中岡俊哉が文庫化にあたって大幅に加筆・訂正した心霊研究の本で、まえがきは一九九〇年九月付である。著者自身の霊体験から説き起こし、背後霊・地縛霊・騒霊・悪霊・祖先霊・金縛り・淫霊の事例、臨死体験と転生、死者の声の録音や自動書記、恐山のイタコ、心霊治療、心霊写真の鑑定を国内外の例で述べる。まえがきでは「七疑三信」という著者の調査の立場を語っている。