三田光一の月の裏面念写
どんな伝承か
昭和八年十一月、念写霊媒の三田光一は岐阜市公会堂で四千人の聴衆を前に講演し、寄せられた問題から十五問を選んで千里眼の実験を行い、十四問を当てた。続く念写では、東京で買われた未開封の外国製乾板一ダースを検事正や警察署長らが調べて封印し、三田から離して机に置いた。三枚目に故人の肖像、六枚目に月の裏面を写すよう求められた三田は精神を統一し、終わると陽画が一枚写ったと口にした。新聞関係者らの立会いで現像すると、三枚目に京都で亡くなった画家野原桜州の姿、四枚目にその陽画、六枚目に月の裏側の図が現れていたという。
原典より
岐阜新聞編集局長、同事業部長、同記者および探偵新聞社長らの立合いのもとに現像したところ、三枚目に最近京都で亡くなった画家・野原桜州氏、四枚目にその陽画の肖像が写り、六枚目に月の裏面の図が現われた。—— 霊魂の世界 ― 心霊科学入門(板谷樹・宮沢虎雄・1971年(昭和46年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の世界 ― 心霊科学入門(板谷樹・宮沢虎雄・1971年(昭和46年))
『霊魂の世界――心霊科学入門』は、板谷樹と宮沢虎雄が昭和四十六年に著した心霊科学の入門書である。古代の霊魂観や内外の幽霊の記録に始まり、ハイズビル事件と英米の心霊研究学会の創立、霊視・霊言などの精神的現象、物質化や心霊写真などの物理的現象、心霊治療、死と再生までを、日本心霊科学協会での実験や勝五郎再生の現地調査を交えて述べる。全十二章からなり、昭和四十二年に徳間書店から出た同題の本に筆を加え、同協会が自費出版したものである。