間部詮信氏の霊示による祖先の墓発見
どんな伝承か
元子爵で心霊研究の先達でもある間部詮信は、本能寺の変の折に二条城の加勢に駆けつけて戦死した遠祖詮光の墓を探し続けていた。ある実験会で川瀬久馬政成と名のる霊が現れ、さらに間部が大阪浜寺で指導していた青年上村明に霊能が開けると、近江坂本の日吉神社の石の鳥居まで来れば墓所へ導こうという霊示が下った。二人は霊示どおり右の山道を進み、西教寺を過ぎても見つからなかったが、日暮れ近くに少し引き返すと、上村が草むらへ分け入り大きな松の根元に墓を見つけた。後の調べで、そこは政成の兄が帰依した玄後法師の松禅院の跡で、法師が京から二人の遺髪を持ち帰って葬ったのだと分かったという。
原典より
目指すものは、そこの大きな松の根元の草の中にかくれていたのであった。—— 第四の世界―心霊現象のなぞをとく(田中千代松・1960年(昭和35年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
第四の世界―心霊現象のなぞをとく(田中千代松・1960年(昭和35年))
『第四の世界―心霊現象のなぞをとく』は、田中千代松が一九六〇年に著した心霊現象の解説書である。予言・千里眼・霊聴・霊言・自動書記・サイコメトリーなどの霊能から、幽霊の体験記、物質化した霊像、叩音、物体移動、心霊写真、ルルドの奇蹟、起訴された霊媒、デューク大学の超心理学までを、日本と欧米の事例を交えて扱う。東京大学教授後藤以紀の推薦文とまえおきに続く十六章で構成し、むすびで心霊研究のあり方を論じる。