長尾夫人の念写(心力による乾板の感光)
どんな伝承か
福来友吉が送った未現像の乾板が、長尾夫人の透視の後に現像すると全面感光していたことから、福来は精神の働きで乾板の一部だけを感光させられるのではないかと考えた。明治四十三年十二月二十六日、丸亀の長尾家で心の字を念じさせた乾板には、字ではないが中央に局部的な感光が現れた。翌二十七日には黒丸・方形・十字形の念写に成功し、福来は念写の事実を確信した。明治四十四年一月四日には今村新吉らの立会いで、三枚重ねの乾板の中央の一枚だけに川の字が現れた。
原典より
私は以上三回の實驗成績によりて、念寫の事實を確信するに至つた。—— 心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年))
『心霊と神秘世界』は、文学博士福来友吉が著し、昭和七年に人文書院から発行された心霊研究と仏教思想の書である。御船千鶴子・長尾夫人・三田光一らの透視と念写をはじめ、霊の幻化、念動、物質化など国内外の心霊現象を実験記録とともに論じ、後半では自我・神秘世界・霊と生命を真言密教や華厳の教えによって説く。全五編からなり、この本文は昭和五十七年に心交社が出した復刻版で、梅原正紀・井村宏次らの「解説研究編」を付している。