延命地蔵
どんな伝承か
切原の湯原にある延命地蔵は、はじめ湯原の法城院に祀られていた。ところがその前を馬や車に乗って通る人が落ちてけがをすることが続き、地蔵様のお怒りだろうと湯原神社の境内へ移された。ある年、地蔵様が見当たらなくなって大騒ぎになり、手分けして探すと長命寺の境内から出てきたので、地蔵様に足が生えたと村中の評判になった。その後は清水に堂を建てて毎月二十三日を縁日に祀ったが、堂が取り壊されて今は法城院の境内に戻っている。御利益があるとされ、東京にも分祀されているという。
原典より
ところが、ある年のこと地蔵様が見えなくなったので、大さわぎとなり、手わけしてさがすと、長命寺の境内からあらわれた。—— 南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話(南佐久郡(編)・南佐久郡誌)
『南佐久郡誌 民俗編――伝説・世間話』は、長野県南佐久郡の郡誌民俗編から、第十三章「伝説と歌謡」の昔話・伝説・世間話の部分を収めたものである。郡内に伝わる鳥呑み爺や古屋のもりなど十一話の昔話、離山・白駒の池・おかんばあさんなどの伝説、光り物・あずきとぎ・天狗・かっぱ・狐火・家つき童子などの世間話を集める。伝説の後半には藤沢衛彦編『日本伝説叢書・信濃の巻』から佐久に関わる話を原文のまま引き、世間話は話題ごとに体験談を並べる。