ムラの聖地と霊・神
どんな伝承か
旧西春町の各ムラには、信仰のよりどころとなる聖地や霊・神が数多くあった。九之坪と岡には明治末年に御嶽山という小山が築かれ、木曽の御嶽に対する里の霊神場とされた。塚や馬捨て山にちなむ小字も多いが、大半は土地改良で姿を消し、九之坪のオッカサマや宇福寺のオカタヅカのように祟り神と畏れられたものもある。ムラやセコごとに地蔵堂や観音堂などの堂、天王社・秋葉社・山神社といった小祠が祀られ、平田寺の黒池龍神や法成寺の八龍石のような龍神の信仰も伝わっている。
原典より
これらの塚のうち、近年まで残っていたものも、大半が土地改良事業によって姿を消してしまった。—— 西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町の町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節をムラごとの十八項に分けて並べ、最後の項の五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。