道祖神のはなし
どんな伝承か
道祖神はきょうだいで夫婦になった神だという。二人は十七歳違いで、男の方が道の神である道祖神であった。道祖神が修業に出るとき母は身ごもっており、十七年後に戻ってみると、その子は美しい娘に育っていた。これほどの娘に会ったことのない道祖神は娘と夫婦の約束を交わし、きょうだいと分かったのは後のことだった。以後二人は力を合わせて道を守り、正月には村人から松や縄、竹をもらって仮小屋で年を迎え、一月十四日に小屋を焼いては次の土地へ移って道を直すという。手を組んで歩くと道祖神夫婦とからかわれた。
原典より
道祖神はきょうだいで夫婦になったという。—— 高崎市東部地区の民俗――伝説・昔話(群馬県民俗調査報告書 第20集・群馬県民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
高崎市東部地区の民俗――伝説・昔話(群馬県民俗調査報告書 第20集・群馬県民俗調査報告書)
『高崎市東部地区の民俗――伝説・昔話』は、『群馬県民俗調査報告書』第二十集『高崎市東部地区の民俗』のうち、口頭伝承の章である。榛名湖に入って蛇となった木部姫、弘法大師の七つ井戸、慈眼寺近くの餓鬼坂、オサキ使いの家などの伝説と、うばすて山や和尚と小僧、火の玉や死の予兆の体験などを、話者の地区名を添えて収める。伝説・昔話・命名・諺の項に分け、村の姓やあだな、農事や天気にかかわる諺も採録している。