男鹿東隅の村で見たなまはぎ
どんな伝承か
文化九年の正月、真澄は宮崎という村で新年を迎えた。三日には鹿倉の畠山某の家に行き、十五日の夜には「なまはぎ」の行事を見て、正月の風俗を詳らかに記し留めた。二十三日にもなおこの男鹿東隅の村に居たという。その後は岩瀬の小野氏に寓し、脇本の伊東氏を訪ね、小泉の村長奈良某の家では秋田の那珂通博らに逢っている。六月四日には虻川村の神明社に詣でて鹿島流しの行事を見た。この年の日記を管廼金棣棠という。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第3巻(柳田国男・定本柳田国男集)
『定本柳田国男集 第3巻』は、柳田国男の紀行・日記・随筆を集めた著作集の一巻である。相模・武蔵の村々を歩いた「水曜手帖」、昭和二十三年八月の自序を持つ「北国紀行」、明治四十三年の「五十年前の伊豆日記」、国際聯盟の委任統治委員会に勤めた大正十一年の「瑞西日記」と「ジュネーブの思ひ出 その他」を収める。後半の「菅江真澄」は昭和十七年二月の序を付け、真澄の著述と旅の跡を年を追ってたどり、写真解説を添える。