声を頼りに落ちた箭坪坂
どんな伝承か
甲斐の北都留郡大目村犬目、その箭坪坂に伝わる話である。昔、二人の盲人がこの坂道を通った。先を行く者が坂を越えたころ、あとの者が声をかけて呼びかけた。道が幾重にも折れ曲がっていることを知らぬまま、聞こえてくる声だけを頼りに歩を進めたため、踏みはずして谷底へ落ち、そのまま死んだという。坂の名はこの出来事にちなむと『北都留郡誌』は記す。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。