久作長者の泉水と姉弟の悲話
どんな伝承か
苫田郡高倉村下高倉にあり、久作長者の泉水と呼ばれる。古書によれば、延文のころ高倉に浮田久作という長者がいたが、出家者の説法を聞いて吉野郡へ移り、笊作りとなった。久作には姉と弟の二人の子があり、姉は飢え死にした父母の菩提を弔うため尼となって赤松房にいた。弟の長五郎は人に辱められ、その恨みを晴らそうとして寺へ押しかけ、誤って姉を刺してしまった。長五郎ものちに出家し、故郷高倉の多聞寺へ帰り住んだという。
原典より
久作長者の泉水といひ、古書によれば、延文の頃高倉に浮田久作といふ長者があつたが、出家の設法によつて吉野郡へ行って笊作りとなった。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。