羽を黄金に換えた鶴の恩返しの塚
どんな伝承か
醍醐天皇の御代のこと、石橋村の御門助という貧しい男が、大晦日に妻の織った絹を売りに出かけた。途中、罠にかかった鶴を見つけ、絹と引き換えに助けて手ぶらで帰った。その夜、美しい少女が訪ねてきて、三粒炊けば釜いっぱいになる米と、いくらでも絹の出る筒を携え、養女となって夫婦に孝養を尽くした。国主の召しを断って科料千両を課されると、鶴の羽千枚を黄金に換えて納めたという。やがて少女は暇を告げ、白鶴となって飛び去った。跡地に千部経を埋めて塚を築き、鳥類の苦しみを祈ったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。