祝いを告げるカラス
どんな伝承か
カラスは不吉な知らせばかりでなく、めでたい時にもにぎやかに鳴くことがあるという。三ヶ島に嫁いだ女性が長男を産むとき、林の実家にいた母親は、屋敷の出入口にある榎の上で、カラスがアハハ、アハハと笑うような声で鳴くのを耳にした。もしや孫が生まれたのではと思っていると、嫁ぎ先から、ちょうど今生まれたという知らせが届いたそうである。
原典より
長男が生まれるとき、林の実家の母親が、ジョーグチの榎の上で、アハハアハハとカラスが笑うように鳴くのを聞いた。—— 所沢市史 民俗編(所沢市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
所沢市史 民俗編(所沢市史)
『所沢市史 民俗編』は、所沢市の市史の民俗編から、第一二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。ヘビや天狗・カッパ・雷獣の話に続けて、世間話の「不思議な話」としてカラス鳴き・人魂・死の予兆・夢・木の祟り・生き霊・幽霊騒ぎ・タクシーの幽霊などを、市内の話者からの聞き書きで記す。話ごとに題を立てて同じ題の話を番号で並べ、話者の性別などを添え、ホラ吹きやオトウカドンの話も続ける。