坊主の忠告を破って潰れた家
どんな伝承か
市内西部の女性が語る、財産家だったAさんの家の話。屋敷を建て替えることになったA家は、近くのB寺の僧に家の造りや日取りを見てもらった。僧は、古い家をある年月日には決して壊すなと告げ、今の鴨居を新しい家にも使いたいという願いには、その木は絶対に使ってはならないと答えた。方角も家相も病の原因も何でも見て、よく当たると評判の僧だった。ところがA家は鴨居を使うと言い張り、事情があったのか禁じられた日に家を壊して、金をかけた立派な家を建てた。その後、Aさんの家はつぶれてしまったという。
原典より
ところが、A家ではその鴨居をどうしても使うと言い張り、また、何かの事情があったのか、お坊さんがいけないと言った日にちに家を壊してしまった。—— 所沢市史 民俗編(所沢市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
所沢市史 民俗編(所沢市史)
『所沢市史 民俗編』は、所沢市の市史の民俗編から、第一二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。ヘビや天狗・カッパ・雷獣の話に続けて、世間話の「不思議な話」としてカラス鳴き・人魂・死の予兆・夢・木の祟り・生き霊・幽霊騒ぎ・タクシーの幽霊などを、市内の話者からの聞き書きで記す。話ごとに題を立てて同じ題の話を番号で並べ、話者の性別などを添え、ホラ吹きやオトウカドンの話も続ける。