狐の念が入った四十万円の仏像
どんな伝承か
円高で行き詰まった貿易商のMさんは、妻に勧められ、断食と山ごもりで報道された練馬区江古田の密教系の坊さんを訪ねた。坊さんは先祖供養の不足を指摘し、念を入れた阿弥陀仏を四十万円で祀るよう勧めた。仏像を床の間に置いたその夜から、妻が真夜中に寝床を抜け出すようになり、一か月かけて後を追うと、行き先は町内の稲荷神社だった。仏具屋を通じて相談を受けた著者が見ると、仏像には狐の霊が憑いており、仏像と妻を浄めて奇行は収まった。返金を求めたMさんは門前払いされ、山ごもりの報道も坊さん自身が仕組んだものだったという。
原典より
霊体質の奥さんに夜な夜なのり移っては、稲荷神社に足を運ばせていた、という次第。—— インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
インチキ霊能力者にダマされるな(松林秀豪・霊感商法・批判)
『インチキ霊能力者にダマされるな』は、松林秀豪が著した霊感商法への警告の書である。著者のもとで行う「心霊110番」に寄せられた苦情相談をもとに、天国行きの切符や水子霊を持ち出す高額の請求、誓約書による責任逃れ、ドライアイスや映像を使った演出など、霊能相談をめぐる被害の手口を実例で示す。「こんな手口でダマされた」「霊能力とはどんなものか」「インチキと本物の見分け方」の三章に、ダマされないための十カ条とあとがきを添える。