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江戸の大火から領主を守った大谷の秋葉さま

所在地埼玉県東松山市大字大谷(秋葉神社)
年代享保二年
登場森川美濃守、語り手、伝承者、大谷村の領主・江戸本郷の屋敷が焼け残った
出典東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説

どんな伝承か

享保二年正月二十二日の夜、江戸で大火が起こり、本郷一帯から江戸城の和田倉門までが焼けた。森川美濃守の屋敷も隣から火の粉を浴びたが、火の手は急に向きを変え、屋敷だけが焼け残った。見ると、隣家との境の塀の上に秋葉神社の祭神火産霊命の神像が立っており、美濃守は床の間に移して礼を尽くした。知らせを受けて領地の大谷村から見舞いに来た名主たちは、その像が村の秋葉神社の像とそっくりなのに驚き、帰って本殿を開けると台座だけが残っていた。村の秋葉さまが領主の屋敷を守りに飛んだのだと喜び、美濃守は享保十五年に社殿を改築し、例祭に米を寄進し続けたという。

原典より

ご神像がもぬけの空、台座だけが残っていた。—— 東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説(東松山市(編)・東松山市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説(東松山市(編)・東松山市史)

『東松山市史 資料編 第5巻(民俗編)――伝説』は、東松山市の市史の民俗編のうち、伝説の部分を収めたものである。岩殿山の悪龍退治や比企一族の落人の話、永福寺の河童の詫証文、箭弓神社の銭絵馬、狐に化かされた話、神かくし、雪女郎など、市内の寺社・坂・沼・塚にまつわる四十六話を載せる。多くは会話を交えた物語の形で書かれ、筆者が幼い頃に母から聞いた話や古老から聞いたままの話も含み、末尾に〔 〕で由緒や文献の注を添える。

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