雷・地震・雹・風をしずめる村の俗信
どんな伝承か
地震のときは根の張った竹藪へ逃げよと言われ、「クワバラ」や「マンザイラク」と唱える家もあった。前鹿田では、関東大震災の折に太田の方角の空が赤く染まり、四、五日後には朝鮮人騒ぎで半鐘が鳴り、皆が薙刀や刀を手に出たこともあったという。雹が降ると鍋ぶたやしゃもじ、石油缶やたらいを打ち鳴らし、空砲を撃って追い払った。強風の日には草刈り鎌を竹竿の先に逆向きに付けて風上へ立て、風を切るとした。雷はライサマと呼んで線香を立てて桑原を唱え、落雷した田には注連を張った。赤城山やミカボの方角の雲で天気を占う言い伝えも多い。
原典より
カナダライをたたく時は「ヒョウ!」と大声を出してたたくものであった(山際)。—— 笠懸村誌 別巻2 資料編 民俗篇(笠懸村誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
笠懸村誌 別巻2 資料編 民俗篇(笠懸村誌)
『笠懸村誌 別巻2 資料編 民俗篇』は、笠懸村の村誌の別巻にあたる資料編のうち、民俗篇の一部である。竹沢・鹿の川・北山・山際・岩宿などの集落に伝わる民間信仰を収め、産泰様や大間々の道了様への参詣、オサキ使い、ものもらいや百日咳のまじない、地震・雷・雹のときの唱え言、赤城山の雲を見る天気占いなどを記す。俗信・まじない、天候や動物に関する俗信、仏教民俗、忌詞の項からなり、各条の末に伝える集落名を添える。