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大火を前にやせ細った石地蔵

所在地神奈川県茅ヶ崎市南湖下町(やせ地蔵)
出典茅ケ崎市史 3 考古・民俗編

どんな伝承か

南湖の下町には、二間四方ほどの草葺きの堂があり、背丈三、四尺の新しい石の地蔵がまつられている。もとは今の場所より少し南の道ばたに、屋根もなく立っていた地蔵だという。古老の言い伝えでは、この地蔵は土地に良いことや悪いことが迫ると、体が太ったりやせたりして人々に前触れを示したとされる。明治二十四年の十一月末、地蔵の顔は骨ばり、あばら骨まで数えられるほどにやせ細ったので、人々は災いが来るのではと恐れて互いに戒め合い、祈った。はたして十二月四日に南湖の大火が起こり、地蔵も焼けて砕け散った。いまの地蔵は、その後に新しく彫り直して安置したものである。

原典より

古老の話によれば、土地に吉凶禍福の来らんとする時は尊体あるいは肥えあるいはやせて人間に予告警戒を与えると。—— 茅ケ崎市史 3 考古・民俗編(茅ケ崎市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

茅ケ崎市史 3 考古・民俗編(茅ケ崎市史)

『茅ケ崎市史 3 考古・民俗編』は、神奈川県茅ヶ崎市の市史の考古・民俗編のうち、第七章「伝説と俗信」第一節「伝説」の初めの部分である。今宿の旗たての松、のどの病に効くという芹沢のぎゃーぎばあさん、寒川神社の浜降祭の縁起、南湖のやせ地蔵、下寺尾の七堂伽藍と沈んだ鐘、小和田の涙橋などの伝説を収める。社寺堂縁起と地名のいわれの項に分け、明治生まれの話者の名と地区を添えた聞き書きに、『茅ヶ崎郷土史』などの文献からの引用を交える。

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