法成寺M家の位牌と夢枕の観音のお告げ
どんな伝承か
法成寺のK家の屋敷は、もとはM家の空き屋敷だった。M家は息子たちが次々に村を出て、岩倉へ嫁いだ次女が財産を整理したため屋敷が空き、戦後に法成寺へ移ってきたK家がそこへ入って、祀る者のいないM家の位牌を自家の仏壇で祀るようになった。屋敷の一角には、Mの五十回忌に建てた先祖代々の供養碑もある。ところが近年になって、M家の三男筋の娘の夢に観世音菩薩が立ち、他家の者に先祖の位牌を祀らせるのはよくないと告げた。娘が体調を崩したこともあって、位牌は引き取られることになったという。
原典より
最近になって、三男筋の娘の夢枕に観世音菩薩が立ち、他系の者に先祖の位牌を祀ってもらうことはよくないというお告げがあった。—— 西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町の町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節をムラごとの十八項に分けて並べ、最後の項の五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。