二本松の塚
どんな伝承か
北名古屋市九之坪新道の八幡社には、古くから二本松と呼ばれる大木があったと伝えられる。江戸期の記録『雑志』は、八幡社の森に生えていた雌雄の老松のうち雄松が明和元年(1764)の暴風で倒れ、残った雌松は三、四抱えもある巨木であったと記す。『尾張志』は、塚があってそこに向かい合う二本の松が立ち、何の跡かは誰も知らないが、その松は昔から一度も実を結んだことがなかったと伝えている。
原典より
何の跡かを知る人はなく、その松は昔から実を結んだことがなかった、という伝承を伝えている。—— 西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町の町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節をムラごとの十八項に分けて並べ、最後の項の五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。