渡し舟の舳先に座る魔よけ小坊主
どんな伝承か
手賀沼を渡る舟が沼のなかほどまで来ると、いつの間にか舳先に、裸で頭のはげた小坊主が腰かけている。ところが舟が岸に着くと、小坊主はふいに姿を消してしまう。人々はこれを魔よけの小坊主と呼んでいた。この沼で命を落とした子どもの霊だともいわれ、盆が近づくころになると現れるものとされている。
原典より
手賀沼の渡し舟が沼の真ん中にさしかかると、いつのまにか舟のへさきに、裸で頭のはげた小坊主が腰を降ろしている。—— 我孫子市史 民俗・文化財篇(我孫子市・我孫子市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
我孫子市史 民俗・文化財篇(我孫子市・我孫子市史)
『我孫子市史 民俗・文化財篇』は、市史の口承文芸の部分の抜き書きで、伝説の諸節と世間話の章が収められている。新木の二股竹、将門の井戸、藤姫の入水、七ツ塚、頸天神などの伝説を木・水・塚・祠堂・城跡と屋敷に分けて掲げ、奇人譚や河童・狐・偽汽車などの怪異・霊異譚を世間話として載せる。多くの話の後に、柳田國男らの説を引きつつ御霊や水神の信仰との関わりを考える解説を付し、末尾に本稿のまとめを置く。