水虎が害せぬと誓ったこぼし石
どんな伝承か
志摩郡越賀村の普門寺の境内に、水虎石と呼ばれる石がある。水虎が下男に化けて住職に付き従っていたが、馬に蹴られて頭の上の水をこぼし、力を失ってしまった。住持に水を入れてもらった水虎は、大石二つに足跡を押しつけ、この石が朽ちるまで村人に害を加えないと誓ったという。うち一つは今も「こぼし石」と呼ばれ、正月十一日にはこの石で神事が営まれる。この寺は水難除けの守り札を出しているという。
原典より
水虎が下部人に化して住職に従つて来たが馬に蹴られて頭上の水をこぼし力を失つたので、住持に頼んで水を入れてもらい、大石二個に足跡を印し、この石が朽ちるまで村人に害しないことを誓つた。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。