日を戻して機を織り上げた嫁の池
どんな伝承か
北安曇郡美麻村千見の池。ある家の嫁が、姑から一日のうちに機を織り上げよと命じられた。沈もうとする太陽に向かって、織り終わるまで沈まないでほしいと願うと、日は五、六間ほど戻ったという。織り終えた嫁は、機を担いだままこの池へ飛び込み、大蛇となった。この池に頼めば膳椀を借りることもできたが、椀の蓋を一つ失くしたまま返したため、以後は貸さなくなった。その後、池の主は上水内郡津和村の荻野の池へ移り、姥懐ヶ池は荒れてしまったという。
原典より
今は丙曲輪殿町青木某の邸内に小池の形を残してゐる。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。