牛に曳かれて善光寺参りの始まり
どんな伝承か
甲斐の板垣、定額山善光寺の境内にある塚。笹子峠まで来て疲れ、引き返そうとしていた旅人を牛が背に乗せてこの善光寺まで連れて来て、そのまま死んだので埋めたと伝える。牛に曳かれて善光寺参りという言葉はここから始まったと『裏見寒話』は記す。また延宝五年五月には、江戸の芝牛町のある家の牛が自ら綱を離れてこの善光寺へ参詣し、十七日目に帰り着いて死んだ。主人はその骨をこの寺に納めて葬りたいと願い出たので、ここに塚が建てられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。