持明院にぶつく人魂
どんな伝承か
北秋津では、人が亡くなるとき、その人魂がよく持明院の方角へ飛んでいったという。持明院では、亡くなったのが男なら玄関で、女ならお勝手でドシンと音がするとされ、親類の家でも同じように音が響くといわれた。北秋津出身の明治四十一年生まれの女性は、実家の母が亡くなったときにもドシーンという音を聞いた。苦しんでいるのだろうかと話していると、やがて知らせが届いたという。
原典より
持明院では、男の人が亡くなると玄関でドシン、女の人が亡くなるとお勝手でドシンとぶっつくそうだ。—— 所沢市史 民俗編(所沢市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
所沢市史 民俗編(所沢市史)
『所沢市史 民俗編』は、所沢市の市史の民俗編から、第一二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。ヘビや天狗・カッパ・雷獣の話に続けて、世間話の「不思議な話」としてカラス鳴き・人魂・死の予兆・夢・木の祟り・生き霊・幽霊騒ぎ・タクシーの幽霊などを、市内の話者からの聞き書きで記す。話ごとに題を立てて同じ題の話を番号で並べ、話者の性別などを添え、ホラ吹きやオトウカドンの話も続ける。