護摩の道行きを言い当てた病人
どんな伝承か
日比田に住む男性が語る、裏の家の話。裏の家の主人の母親が重い病にかかり、生きるか死ぬかという状態になったとき、親戚の者が本郷の不動様、つまり東福寺へ護摩をたいてもらいに出かけた。すると奥の間に寝ていた病人が、知るはずもないのに、護摩に行った人が今どこそこを通っている、今坂を下りるところだ、と目の前に見えているかのように口にした。その場に居合わせた者は、皆たいそう驚いたという。
原典より
そうしたら、奥の方に寝ていた病人が、知るはずもないのに、「(護摩をたきに行った人が)ああ、どこそこを通る」「今、坂へ降りる」などと、すぐそこに見えるかのように言った。—— 所沢市史 民俗編(所沢市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
所沢市史 民俗編(所沢市史)
『所沢市史 民俗編』は、所沢市の市史の民俗編から、第一二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。ヘビや天狗・カッパ・雷獣の話に続けて、世間話の「不思議な話」としてカラス鳴き・人魂・死の予兆・夢・木の祟り・生き霊・幽霊騒ぎ・タクシーの幽霊などを、市内の話者からの聞き書きで記す。話ごとに題を立てて同じ題の話を番号で並べ、話者の性別などを添え、ホラ吹きやオトウカドンの話も続ける。