大日堂の杉の幽霊
どんな伝承か
昭和二十七、八年ごろの夏、三ヶ島の大日堂のあたりで、杉の木の上に幽霊が出ると言って一か月ほど騒ぎが続いた。結局、農家の杉の木の上に、月夜の晩になると小さな虫が群がって出て、それが月の光に照らされて煙のように見えていたのが正体だった。語り手の男性は自分では見に行かなかったが、大騒ぎしたことはよく覚えているという。
原典より
大日堂の方で杉の木の上に幽霊が出ると言って、一か月くらい騒いだことがあった。—— 所沢市史 民俗編(所沢市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
所沢市史 民俗編(所沢市史)
『所沢市史 民俗編』は、所沢市の市史の民俗編から、第一二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。ヘビや天狗・カッパ・雷獣の話に続けて、世間話の「不思議な話」としてカラス鳴き・人魂・死の予兆・夢・木の祟り・生き霊・幽霊騒ぎ・タクシーの幽霊などを、市内の話者からの聞き書きで記す。話ごとに題を立てて同じ題の話を番号で並べ、話者の性別などを添え、ホラ吹きやオトウカドンの話も続ける。