愛宕神社とウバガミサンのいわれ
どんな伝承か
万田の愛宕神社には三つのいわれが伝わる。一つはウバガミサンで、愛宕神社で亡くなった乳母を村人が祀ったものだという。話者はウバガクボという所にウバガミサンがあると聞かされていただけで、実際に目にしたのは後になってからだった。二つ目は木之宮明神で、霊験あらたかで荒々しい神であるため、地元ではこれを氏神とせず、愛宕神社を祀ったという。三つ目は、愛宕神社に翁と媼が住んでいたという言い伝えで、二人が立ち去る際に光るものが現れ、それが地蔵菩薩であった。翁と媼はどこへともなく去っていったという。
原典より
立ち去る時に、光るものがあって、現われたのが地蔵菩薩。—— 平塚市史民俗調査報告書5(旭)――口頭伝承(平塚市(編)・平塚市史民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
平塚市史民俗調査報告書5(旭)――口頭伝承(平塚市(編)・平塚市史民俗調査報告書)
『平塚市史民俗調査報告書5(旭)――口頭伝承』は、平塚市の旭地区の民俗調査報告書のうち、第八章「口頭伝承」を収めたものである。下山下・万田・公所・山下などで聞いた昔話十五話、狐に化かされた話や狐憑き・ムジナ・神隠し・幽霊・塚のたたりなどの世間話四十一話、曽我伝説の虎御前や社寺のいわれなどの伝説十一話を収める。昔話は『日本昔話集成』『日本昔話名彙』に照らした分類表を掲げ、各話に地区名や話者名を添え、末尾にことわざといいまわしを載せる。