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うめき声を上げて祟った平石の鎧

所在地栃木県佐野市栃本町(根古屋神社)
年代治承四年〜元禄十五年
登場藤原秀郷、足利忠綱、佐野久網、源頼政、佐野家、鎧を江戸浅草の道場に預けた(原典表記)、宇治で挙兵した源三位頼政
出典田沼町史 第1巻(自然・民俗編)――伝説

どんな伝承か

藤原秀郷が瀬田の唐橋で大百足を退治し、竜王から礼に授かった品の一つが鎧だといい、天慶の乱の恩賞とも伝える。佐野家の家宝となったこの鎧を着て、足利忠綱は治承四年の宇治の戦いに出た。疲れて陣中に脱いでおくと、人の目には平らな石に見えたので平石の鎧と呼ばれ、矢がよけて当たらないので避来矢の鎧ともいわれた。唐沢城内の平石権現に祭られたのち、佐野へ城を移すときに栃本の人々の願いで栃本村に移されて避来矢大権現、今の根古屋神社となった。寛永年間に江戸浅草の道場に預けると、鎧がうめいて動き、近所で原因の知れない火事が続いたので祟りとされ、元禄十五年に満願寺へ、明治二年に根古屋神社へ戻された。今は唐沢山神社の宝物という。

原典より

すると、時々この鎧がうめき声を出して動いたり、付近に原因不明の火災が度々起こって、人々は気味悪がった。—— 田沼町史 第1巻(自然・民俗編)――伝説(田沼町(編)・田沼町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

田沼町史 第1巻(自然・民俗編)――伝説(田沼町(編)・田沼町史)

『田沼町史 第1巻(自然・民俗編)――伝説』は、田沼町が編んだ町史第一巻のうち、伝説の節の大半とことわざの節の冒頭を収めたものである。僧や鎧の祟り、神社の霊験、佐野宗綱の出陣、藤原秀郷ゆかりの井戸、義民、地名の由来、落人、寺社の縁起など、町内各地に伝わる話を地名や家名とともに記す。伝説は英雄偉人・義民・地名・落人・寺社縁起などの項に分けて並べ、ことわざの節は調査員の協力で集めたものを五十音順に掲げるが、いの項で終わっている。

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