ヤシキセンゾ・ヤシキボトケの憑き
どんな伝承か
西春町では、財を失い子宝にも恵まれず絶家となった屋敷の跡地をモトヤシキ・アキヤシキと呼び、そこに祀られていたはずの先祖の霊をヤシキセンゾ、ヤシキボトケと呼んだ。平時は気にされないが、家に不幸が続いて行者や法印に見てもらうと、ヤシキ先祖の祀りが足りないためだといわれ、後から入った家の者にとり憑くこともあるとされていた。
原典より
不幸にして財を失い、子宝に恵まれず、絶家となった屋敷跡にはヤシキセンゾ、ヤシキボトケがいて、後に入って来た家の人にとり憑くこともあったらしい—— 西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町の町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節をムラごとの十八項に分けて並べ、最後の項の五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。