平田寺と黒池龍神の雨乞い
どんな伝承か
寛永三年の夏、この地方は大日照りに見舞われた。困り果てた近隣の農民たちは、平田寺の二代目住職である快岩儀雲和尚に雨乞いを頼んだ。快岩は六月五日、春日井郡高田村の黒池にすむ龍神に血脈を授けて祈りをささげた。すると龍神は老人の姿となって現れ、教えを聞くやいなや大雨が降り出し、三日のあいだ降り続いたと伝わる。快岩はこの出来事を謡曲に書きとどめ、下村宗利に節を付けさせた。快岩の自筆によるその本は、今も平田寺の寺宝として残されている。
原典より
すると、龍神は老人の姿になって現れ、法を聞くとすぐ大雨になり、三日間降り続いたと伝えられる。—— 西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町の町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節をムラごとの十八項に分けて並べ、最後の項の五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。