一晩で掘られた伊能の堀
どんな伝承か
東関東自動車道の近くに、一夜堀と呼ばれる窪んだ土地がある。昔、伊能の城に里見氏の大軍が押し寄せたとき、この場所が戦場になった。城の兵は敵の攻め手を防ぐため、一晩のうちに堀を掘り上げて戦ったので、そこを一夜堀と呼ぶようになったという。もっとも伊能方はこの戦いに敗れてしまったので、もとは一夜敗れと言っていたのが訛ったのだ、という説も土地には伝わっている。
原典より
東関東自動車道の近くに、一夜堀と呼ぶ窪んだ場所がある。—— 大栄町史 民俗編(大栄町) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大栄町史 民俗編(大栄町)
『大栄町史 民俗編』は大栄町の町史の民俗編で、ここに収められているのは第六章「ことばと生活」第一節「伝説」の部分だけである。北総台地にある町内の地区ごとに、源頼朝の鞍掛けの松、城主大須賀氏・伊能氏の話、弁天様と道祖神、狐・狸・河童・大蛇の話、作男や長者の話、古墳の埋蔵金の話などを伝える。伝説は歴史・神仏・動物・人物に関する伝説と「トーカとムジナの話」の五項に分けられ、末項では狐に化かされた体験とムジナの火の話を「〇」の箇条で並べる。