無夢上人と犬塚
どんな伝承か
横山の集落から少し離れた山あいに、土地の人がお上人様と呼ぶお堂、無夢上人堂がある。昔ここに無夢上人という徳の高い僧が住み、子どもに学問を授け、村人には和歌を教えて慕われていた。横山に伝わる萩の葉の歌は上人の作だという。上人は一匹の犬を飼っており、その犬は上人と村人の間の使い走りをして皆にかわいがられた。犬が死ぬと村人はたいそう哀れみ、畑に葬って塚を築いた。これが犬塚で、お堂の上の台地にあったが、今は崩されて跡形もない。
原典より
この犬が死んだとき村人はとても哀れに思い、畑の中に埋葬して塚を築いた。—— 大栄町史 民俗編(大栄町) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大栄町史 民俗編(大栄町)
『大栄町史 民俗編』は大栄町の町史の民俗編で、ここに収められているのは第六章「ことばと生活」第一節「伝説」の部分だけである。北総台地にある町内の地区ごとに、源頼朝の鞍掛けの松、城主大須賀氏・伊能氏の話、弁天様と道祖神、狐・狸・河童・大蛇の話、作男や長者の話、古墳の埋蔵金の話などを伝える。伝説は歴史・神仏・動物・人物に関する伝説と「トーカとムジナの話」の五項に分けられ、末項では狐に化かされた体験とムジナの火の話を「〇」の箇条で並べる。