離縁された長者の娘と粕塚
どんな伝承か
下新川郡下立村、いまの黒部市宇奈月町下立には、八幡社のかたわらに長者の粕塚がある。この長者の娘が箱根の長者の一人息子へ嫁いだとき、家から箱根までの一里あまりの道に餅を敷き詰め、その上を歩かせたという。婿が粕塚の長者を訪ねるときには、箱根の長者が米俵を並べてその上を歩かせ、互いに富を競い合った。やがて娘は離縁され、愛本の淵に身を沈めて悪龍と化し、洪水を起こして箱根の長者の家を押し流したと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。