都良香が夢で下句を授かる
どんな伝承か
夢が名句を授けた例として、福来は都良香の話を挙げる。良香が竹生島に参詣したとき、「三千世界眼前尽」という句を得たものの、それに続く句がどうしても浮かばなかった。すると夢に弁財天が現れて、「十二因縁心裏空」という対の句を授けたと伝えられる。福来はこれをよく知られた話として紹介し、西洋の詩人にも夢の中で作品を得た例は珍しくないと述べている。
原典より
我國に於ては、都良香が竹生島に参詣したる時、「三千世界眼前盡」の句を得て、其の次句を得能はなかつたが、夢に辨財天が現はれて、「十二因縁心裏空」こ言ふ句を授けられたこ言ふここは有名なる話である。—— 観念は生物なり(福来友吉・心霊・念写研究) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
観念は生物なり(福来友吉・心霊・念写研究)
『観念は生物なり』は、福来友吉が諸雑誌に発表した論文を集めた心理学と心霊研究の論集で、日本心霊学会刊、序は大正十四年春に箕面山の麓で記されている。観念と身体の関係、夢、潜在精神と病気、プランセット(自動書記)、狐憑病の伝染や尼寺のヒステリー、宮本武蔵の剣道などを論じる。明治四十三年以来接した御船千鶴子・長尾郁子・三田光一ら八人の通力者の透視と念写の実験も報告し、「観念と身体との関係」から「生命学と心霊研究」までの十四篇を収める。