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形見の大弓を抱いて渕に沈んだ娘

所在地群馬県伊勢崎市茂呂(大弓湾)
年代伝承
登場鎌倉権五郎景政
出典伊勢崎市史 民俗編――俗信と伝説

どんな伝承か

鎌倉権五郎が目の傷の手当てで世話になっていた茂呂の家に、美しい娘がいた。二人は深い仲になったが、傷が癒えると権五郎は再び戦へ向かわねばならない。別れ際、権五郎は大切にしていた大弓を娘に渡し、必ず戻って所帯を持とうと約束した。しかし何年待っても帰らず、やがて戦で死んだという噂が届いた。悲しみに暮れた娘は形見の大弓を胸に抱いて、広瀬川の深い渕に身を投げた。哀れに思った近所の人々は仏像を刻んで堂を建て、霊を慰めた。この堂を大久庵、娘の沈んだ渕を大弓湾と呼ぶようになったという。

原典より

娘は悲しさのあまり、かたみにもらった権五郎の大弓を胸に握りしめて、広瀬川の深い渕へ飛び込んで死んでしまった。—— 伊勢崎市史 民俗編――俗信と伝説(伊勢崎市(編)・伊勢崎市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

伊勢崎市史 民俗編――俗信と伝説(伊勢崎市(編)・伊勢崎市史)

『伊勢崎市史 民俗編――俗信と伝説』は、伊勢崎市が編んだ市史民俗編のうち、俗信と伝説・昔話の節の抜粋である。オサキや水死体を知らせる鶏などの俗信と、赤城と日光の神戦、赤堀道玄の娘の入水、『神道集』の宮子の龍宮、義経や鎌倉権五郎にまつわる伝説を、『伊勢崎風土記』などの記録や土地の語りを引いて記す。伝説を赤城山・『神道集』・義経・権五郎・寺社・入定・城などの七類に分けて述べ、十二支由来などの昔話を続ける。

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