比丘尼の恨みのビクニン田と白蛇のヘビ田
どんな伝承か
新曽にはかつてビクニン田と呼ばれる田があったが、区画整理で一帯が変わり、今では場所もはっきりしない。昔そこに住んでいた比丘尼が、財産も田も悪人にだまし取られ、その相手を深く恨んだ。以来、その土地には良いことが起きないといわれる。同じ新曽にはヘビ田という田もあった。昔は蛇が多く、中に神の使いとされる白い蛇がいて、その目はナンテンの実のように赤かった。この蛇は身延山と戸田を行き来し、稲を植えた所が背負い樽を転がしたように倒されていたという。七月十五日のみこし祭りには酒とこわ飯を供えた。
原典より
そのなかには、白いヘビがおり、神様のお使いとされ、ヘビの目はナンテンの実のように赤かったという。—— 戸田市史 民俗編 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
戸田市史 民俗編
『戸田市史 民俗編』は、戸田市の市史民俗編から、第三節「伝説」だけを収めたものである。美女木・新曽・上戸田・下戸田・下笹目・惣右衛門の話者が語った、源頼朝の奥州征伐にまつわる美女木の地名のいわれ、下笹目の聖釜のヌシとカッパ、荒川に身を投げた女の地名、美女木八幡の鐘、弘法大師の石芋や弘法清水などを収める。説明伝説・歴史伝説・信仰伝説を広くとり、村・ホラ、石・岩、水、塚、祠堂、その他の六つに分け、各話の終わりに話者の地区を記す。