ねむ庄――驚かして死なせた狐
どんな伝承か
城内の南の端、武井との境に、すわがら山という山があり、狐や狸が多く棲んでいた。ある時、庄さんという人が木の葉をかき集めに山へ入ると、狐が春の日差しを浴びて気持ちよさそうに眠っていた。いたずら心を起こした庄さんが大声を上げて驚かすと、狐はびっくりしたあまり死んでしまった。それからというもの、庄さんは一年中居眠りばかりするようになり、人々は彼をねむ庄と呼ぶようになったという。
原典より
いたずら心を出した庄さんが、大声をあげて驚かしたところ、狐は驚きのあまり死んでしまった。—— 栃木市史 民俗編――伝説・民話(栃木市(編)・栃木市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
栃木市史 民俗編――伝説・民話(栃木市(編)・栃木市史)
『栃木市史 民俗編――伝説・民話』は、市史民俗編の第九章「言語伝承」のうち「伝説・民話」と「木遣り」の二節である。芝塚山の太刀割り石、有馬皇子とこのしろ、源義家や弘法大師にまつわる地名伝説、狐の嫁入りやむじなの怪、あづきっとぎなど、市内に伝わる伝説・民話と昔の子供の思い出を収める。前半の十一話には末尾に原話者(一部は採話者も)の名を記し、節の終わりに鳶の木遣りと田歌の詞章を載せる。